「今まで仕事もプライベートも何一つ達成してこなかった」
「自分の人生はこのまま終わってしまうんだろうな」
今、40代でサラリーマンをされているみなさんのなかには、このような悩みを抱えている方もいらっしゃるのでは?
よく、わかります。
改めて自分のことを振り返ると、周りの人と比べて何もない現実を突きつけられ、無力感に襲われるんですよね。
でも、心のどこかでは、この40代から人生を変えたいと思っている。
今回はそんなあなたに向けて私webライター6年目のシモが、第二の思春期と言われるミッドライフ・クライシスを乗り越えて、人生を前向きに生きるヒントを紹介します。
実は私も、サラリーマン時代の40代に、あなたと同じような悩みを持っていた1人です。
この記事を読むことで、40代から人生を変えるきっかけをつかめるかもしれませんよ。
よろしかったら、ご覧ください。
- 40代になると、ミッドライフ・クライシス(=第二の思春期)におちいりがち
- ミッドライフ・クライシスは、人生を変えるチャンス
40代でふと、わき起こる不安……。ミッドライフ・クライシス?
「気付けば40代。あれ?自分にはなんにもない。このままでいいのだろうか?」
40代になると、突然このよう感情に襲われ、ふと虚しさがわき起こることがあります。
20代や30代ではあまりなかった、感情。
このような心理状態になるのは、ミッドライフ・クライシス(別名:第二の思春期)なのかもしれません。
この章では、ミッドライフ・クライシスとはどのようなものなのかを、アンケート調査や私の体験談などを交えて、解説します。
第二の思春期ミッドライフ・クライシス
40代は、人生の折り返し地点です。
中年期の定義は諸説ありますが、アメリカの心理学者ダニエル・レビンソンによれば、40代から64歳くらいまでの年齢を中年期と呼ぶようです。
季節に例えると、「人生の秋」と位置付けられています。
この期間は、男女問わず漠然とした不安が生まれる時期です。
「自分の人生はこれで良かったのか?」「もっと別の人生があったんじゃないだろうか?」と、これまでの生き方にふと疑問が生まれ、思い悩むようになるのです。
このような心理状態をミッドライフ・クライシスと言います。
「第二の思春期」「中年の危機」とも呼ばれています。
1965年にカナダの心理学者 エリオット・ジャックにより提唱された考え。
これまでの人生の成果や目標にギャップが生まれ、不安や焦りを感じる状態。
人によっては、衝動的な行動(ギャンブル・アルコール依存・衝動的な恋愛)に走ったり、うつ病などの症状を引き起こしたりすることもあるとされている。
ミッドライフ・クライシスのアンケート調査結果でわかったこと
2024年の3月に、Yahoo!ジャパンで40代〜60代以上の男女ユーザー2,000人を対象にしたアンケートが実施されました。
この調査結果によると、下記のようなデータが出ています。
- 日々の生活で「自分は無価値だ」などと、虚無感に襲われる 49.5%
- 残りの人生を考えた時「今の自分のままでいいのか」と焦る 41.5%
参考:Yahoo!JAPAN ニュース
このデータから、40代から60代の4~5割の人がミッドライフ・クライシスに陥っていることがわかります。
しかし、これは、一部の調査結果なので、潜在的にはもっと多くの中年男女が、ミッドライフ・クライシスになっているるのかもしれませんね。
40代男性に限定したミッドライフ・クライシスの詳細な状況はまだわからないので、今後の調査が待たれます。
私も経験したミッドライフ・クライシス
振り返れば、私のサラリーマン時代にも「あれがミッドライフ・クライシスだったのかな?」という経験があります。
私は、30代から40代前半の約11年間、ある物流会社で働いていました。
40歳を過ぎた頃だったでしょうか。
休日の夕方、突然、ある不安に襲われたのです。
「今いる会社で、たいしてやりたくもない仕事を続けて、終わっていくのかな?」
「もっとやりたいことがあったんじゃなかったっけ?」
といった不安です。
当時の転職市場では、「転職するなら35歳まで」の“35歳の壁”が存在していたので、時すでに遅し……。
実は、35歳の手前で自分のやりたい仕事で勝負したいと思い退職届を出したものの、上司に止められて辞められなかった経緯もあります。
ミッドライフ・クライシスを乗り越える5つの方法
人生の成果や目標にギャップが生まれ不安や焦りを感じるミッドライフ・クライシスには、どのように向かい合えばいいのでしょう。
この章では、ミッドライフ・クライシスを乗り越える具体的な5つの方法を紹介します。
①自分の今ある感情をひたすら書き出す(ジャーナリング)
もし、ミッドライフクライシスにおちいってしまったなと感じるなら、まずは自分が現在抱えている不安や悩みをノートに書き出してみましょう。
ノートに書きだして言語化することで、自分を客観視できるからです。
これは、マインドフルネス(現在目の前にあることにのみ心を集中させる訓練)の一つ、ジャーナリング(=書く瞑想法」と呼ばれる方法です。
ジャーナリングには、下記のような効果があります。
ジャーナリングをうまく取り入れて、自分の考えや思考のクセを知りましょう。
簡単にできる!ジャーナリングのやり方
ジャーナリングの具体的なやり方を紹介します。
やり方は簡単。
毎日3〜5分の時間を設け、ノートに自分の頭のなかに思い浮かんだ言葉をひたすら書き続ける。
ただ、それだけです。
何も思い浮かばないなら、その時の感情でもよいでしょう。
例えば、「今日は気分が乗らない」「なんでノートに書くんだろう?」などでもかまいません。
ジャーナリングとは異なるかもしれませんが、実は私も仕事で悩んでいた40代の頃に、よく日記を書いていました。
これは、40代で3回目の転職をした当時の日記です。
ある大手メーカーに派遣されて、畑違いの業務を担当することになり、戸惑っていた時の感情です。
(当時の日記)
何だ?この息苦しさは?
こんな仕事を、望んでいたわけじゃない。
ここじゃない、ここじゃない。自分がいるところはここじゃない。
もっと自分にはやりたいことがあったはずだ。
給料をもらえるからって、何でもいいわけじゃないんだ。
恥を承知でこんな内容をさらしてしまいましたが、当時の私は、ノートに書くことで自分自身を救っていたのかもしれません。
もし、ミッドライフ・クライシスで気持ちがふさぐようでしたら、ぜひ、やってみてください。
書くことで、気分が晴れますよ!
②スポーツで幸せホルモンを分泌して、気分を前向きに!
ミッドライフ・クライシスで「どうせ自分なんて」と後ろ向きな気分になっているなら、スポーツで汗を流してみてはいかがでしょうか?
体を動かすことに必死になるので、余計なことを考えずに済みますよ。
ウォーキングやジョギング、自転車や水泳などの有酸素運動(長時間継続して行う運動)をすると、幸せホルモンのセロトニンの分泌が活性化し、気分が前向きになることもわかっています。
私も人間関係などがうまくいかずに落ち込んでいた40代の時に、仕事帰りにフットサルやムエタイジムに通っていました。
ボールを必死に追いかけてコート内を走ったり、ジムでサンドバックをひたすら蹴ったりして汗をかくことで、細かいことはどうでもよくなった記憶がありますよ。
また、運動を通して仕事以外の仲間ができるのも、メリットです。
フットサルやムエタイが縁で知り合った友人は、今でも仲良くしてもらってます。
③学び直しをする
学び直しをするのも、ミッドライフ・クライシスを乗り越えるのに役立ちます。
専門的な知識や技術の習得により、自分に自信が持てるようになるからです。
今後の仕事に必要な技術を学ぶ行為。リスキリングとも言う。
ここで、学び直しによる興味深いデータを紹介します。
2023年にパーソル総合研究所が実施した 「ミドル・シニアの学びと職業生活に関する定量調査」です。
この調査によると、学び直しをしているシニア層は全体の14.4%です。
対して、特に学んでいないと答えた非学習層は全体の77.3%。
中年層の約8割が学んでいない傾向にあるとの結果が出ています。
また、学び直しをしている層は、年収が高くなるというデータもあります。
学び直しをした40〜44歳の年収は557万円で、学び直しをていない同年代と比べて170万円増。
45〜49歳では585万円で、168万円増となっています。
学び直しで知識を付けられるばかりか、年収面でも差を付けられるなら、メリットしかありませんね。
④仕事を変える選択肢も! ただし、キャリアの棚卸しをしてから!
ミッドライフ・クライシスを乗りこえるために、今まで慣れ親しんだ仕事を変える選択肢もあります。
しかし、突然会社を辞めるような極端な行動をとるのは控えた方がよいです。
自分のことをよく理解していなければ、進むべき道がブレてしまうからです。
私は40代で3回転職していますが、まさにそのような状態で転職先を選び失敗してきました。
そのため、動くとしたら、キャリアの棚卸しが必要です。
チェック項目は、下記の通り。
- 仕事を始めてから自分に影響を与えた経験や出来事
- 仕事を選ぶうえでのこだわり
- 自分の価値観や興味
- 自分の強みと弱み
- 生かしたい自分の強みや改善したい弱み
- 将来やってみたい仕事
参考:キャリア・プラン作成補助シート(在職者用)
自分の棚卸しをしたうえで、「自分の能力や経験を活かせそうか?」「本当にやりたい仕事か?」「自分にできそうか?」などを冷静に見極めて次のステップへと進みましょう。
選択肢は一つではなく、フリーランスや起業などの可能性もあるかもしれませんよ。
⑤カウンセリングを受ける
ミッドライフ・クライシスの状況から抜け出せず、どうにも自分では解決できそうもないと感じたら、専門家に相談するのも一つの方法です。
ミッドライフ・クライシスは、1人ではうまく解決できないことが多いと言われているからです。
自分の判断で突き進むことにより、正しい方向を見失うようならば、しかるべきところでカウンセリングを受けましょう。
具体的には、心理療法士やカウンセラー、キャリアコーチングなどです。
専門家に相談することで、自分自身を客観的に見つめるきっかけになるはずです。
ミッドライフ・クライシスを乗り越えるヒントは映画の中にも!おすすめのコメディ映画3選!
映画の世界にも、ミッドライフ・クライシスを乗り越えるヒントになる作品は数多くあります。
ここでは、ミッドライフクライシスで落ち込みがちなあなたの心を前向きにしてくれるコメディ映画を3つ紹介します。
①『Shall we ダンス?』
1996年に公開され大ヒットした日本映画。
自分の人生にどこか虚しさを抱えながら生きる妻子持ちの中年サラリーマンが、社交ダンスに出会うことで、自分を変えていくストーリー。
この作品の主人公杉山は、28歳で結婚、30代で子どもが生まれ、40代で念願のマイホームを手に入れます。
そして、燃え尽き症候群のように何もなくなって、心が空っぽになっています。
そんな40代サラリーマンの杉山が発した一言。
「社交ダンスをやっていると、なんだか毎日生きているなって気持ちになるんです。」との言葉に、人生を前向きに転じるヒントが隠されているような気がします。
監督は、『シコふんじゃった。』『カツベン!』の周防正行。
②『イエスマン “YES”は人生のパスワード』
2009年公開のジム・キャリー主演のアメリカ映画です。
全てのことに「ノー」を言ってきた男が、あるセミナーをきっかけに人生を前向きに変えていくストーリー。
「イエス!」と言い続けることで、人生を明るく転換する主人公の前向きな姿勢が参考になるはずです。
監督は、『アントマン』シリーズのペイトン・リード。
③『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』
2018年にフランスで公開され、観客動員数400万人を突破したフランス映画。
家族にもさげずまれ、肩身の狭い日々を送っているミッドライフ・クライシスの男が、地元の公営プールで見つけた「男子シンクロナイズド・スイミング※チーム」のメンバーに加入し、奮闘するストーリー。
(※2017年7月22日より、「アーティスティックスイミング」に一斉に名称変更)
自分にやるべきことが見つかって、目標に向かって突き進む姿は素晴らしいと感じさせてくれます。
監督は、フランスのコメディアン・劇作家・映画監督のジル・ルルーシュ
40代から人生は変えられる!ミッドライフ・クライシスを上手に乗り越えよう
今回は、40代から人生を変えたいあなたに、第二の思春期「ミッドライフ・クライシス」を乗り越えて、人生を前向きに生きるヒントを紹介してきました。
- 40代で起きる不安の原因は、ミッドライフ・クライシスかもしれない
- ミッドライフ・クライシスを乗り越えるには、ジャーナリングやスポーツ、学び直しやキャリアの棚卸しが大事
- 自分1人で解決できない場合は、カウンセリングに頼るのも手
- 映画の中に人生を変えるヒントがあるかもしれない
現在、40代でミッドライフ・クライシスに陥っているとしたら、それは人生を変えるチャンスなのかもしれません。
これをいい機会に、自分をじっくりと見つめる時間を作ってみてはいかがでしょうか。
その際には、成功している人のキラキラとした部分に、目を向けないようにしてください。
他人と自分を比較しても無意味です。
「自分は自分、人は人」なのですから。
これからは、自分軸を大切にして他の人にはないオリジナルな人生を歩みましょう。
私もなにもない状態から40代後半でフリーのWebライターになれたので、何とかなりますよ。
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