毎日、朝から晩まで仕事を頑張っているあなた。
「好きなことをやりたい」という気持ちはあっても、平日の夜や週末を副業に割く体力や時間がないと、あきらめていませんか?
ジム・ジャームッシュ監督の映画『パターソン』に、そのヒントがあります。
アメリカの小さな街、パターソンに暮らすバス運転手パターソン(アダム・ドライバー)。
彼は、妻と愛犬と慎ましい生活を送るかたわら、本業の「すき間時間」を使いながら、自作の詩をノートに書き留めています。
彼にとって詩作は、人生の楽しみであり、生活の一部に自然に溶け込んでいるものなんです。
自分の「好き」を大切にする彼の姿は、忙しい私たちに大きなヒントを与えてくれるでしょう。
今回は、映画『パターソン』から、副業の見つけ方や副業を継続する方法、夢が壊れそうになった時の立ち直り方や新たなキャリアの考え方などについて解説します。
(一部、物語に触れる部分があるので、未見の方はご注意ください!)
- 映画パターソンの作品内容
- 「好き」や「得意」から副業を見つける方法
- 忙しい毎日でも副業を続けるコツ
- 本業の忙しさに負けず、副業を「続ける」ための考え方
- 挫折を乗り越え、夢を再び始めるためのヒント
『映画パターソン』予告編とあらすじ

映画パターソンは、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984)や『ブロークン・フラワーズ』(2005)などで知られるジム・ジャームッシュ監督が、2016年に製作した作品です。
まずは、映画『パターソン』の予告編とあらすじをどうぞ。
映画『パターソン』予告篇
映画『パターソン』あらすじ
ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン(アダム・ドライバー)。彼の1日は朝、隣に眠る妻ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをして始まる。いつものように仕事に向かい、乗務をこなす中で、心に芽生える詩を秘密のノートに書きとめていく。帰宅して妻と夕食を取り、愛犬マーヴィンと夜の散歩。バーへ立ち寄り、1杯だけ飲んで帰宅しローラの隣で眠りにつく。そんな一見変わりのない毎日。パターソンの日々を、ユニークな人々との交流と、思いがけない出会いと共に描く、ユーモアと優しさに溢れた7日間の物語。
映画『パターソン』から教わる、「好き」や「得意」から副業の種を見つける3つの方法。

副業のアイデアは、実はあなたの内側にある情熱や身近な環境に隠されています。
パターソンが自分の運転する街の風景から詩のインスピレーションを得るように、あなたも「特別な才能がない」とあきらめる前に、普段、時間も忘れて没頭していること、自分がとにかく楽しめることを洗い出してみましょう。
この章では、あなたの「好き」や「得意」から副業の種を見つけ出す3つのステップを取り上げます。
ステップ①「情熱・得意・需要」の3つの輪で副業を絞り込んでみる
副業を選ぶ際に、「稼げるから」という金銭面だけで判断すると、失敗しやすくなります。
「パッション(情熱)」「スキル(得意)」「マーケット(需要)の3つの視点から、副業の種を探してみましょう。
情熱だけあってもスキルがないと質の維持が難しく、スキルがあっても需要がないと将来的な仕事につながりませんからね。
例えば、映画を見るのが好き(パッション)で、映画の感想をまとめるのが得意(スキル)だとします。
最初は趣味でSNSに投稿していたところ、「参考になった」というコメントが多く集まった場合、自分の映画レビューを求めている人が多い(マーケット)と判断できます。
この3つの輪が重なる部分を見つけることで、長続きしやすく収益にもつながりやすい副業を絞り込めるでしょう。
主人公パターソンで分かりやすく当てはめると、以下のような感じですね。
| 視点 | 質問 | 例(パターソンなら?) |
| パッション | 心から楽しめるか? | 詩を書くのが楽しい |
| スキル | 人より少し得意か? | 詩を表現する能力がある |
| マーケット | 受取り、共感する人がいるか? | 彼の詩を絶賛してくれる妻がいる |
もし需要がなくても、自分の情熱がとにかく抑えきれないなら、あきらめてはいけません。
自分から市場(マーケット)を作ってしまうくらいの勢いも大事かもしれませんよ。
やり続けていれば、技術は後から付いてきますから。
ステップ② 「自分には苦にならないこと」を副業の軸としてみる
多くの人が自分の得意なことを「誰でもできること」と思い込んで、その価値に気づいていません。
自分にとっては呼吸をするように簡単なことなので、そこに価値があるとは思えないからです。
「人に頼られてついやってしまうこと」や「他の人が面倒だと感じる作業に没頭してしまうこと」をリストアップしてみましょう。
例えば、多くの人を楽しませるのが好きなら「イベント企画」、友人の引っ越しの手伝いを頼まれるなら「整理収納コンサル」といった具合です。
この「苦にならない得意」は、他の人には時間や労力がかかるため、お金を払ってでも頼みたいと思わせる価値になりますよ。
ステップ③家族や友人に自分の得意を聞いてみる
自分の得意なことがわからないという人は、信頼できる人から客観的なアドバイスをもらうのはどうでしょう?
例えば、家族や仲の良い友達に、「強みは何だと思う?」と聞いてみると意外な答えが返ってきて、自分の得意に気づかされるかもしれませんよ。
無料でできる適性診断を活用してみるのも方法の一つです。
適性診断はたくさんあるので、自分に合うものを探してみましょう。
映画『パターソン』に学ぶ、忙しい毎日でも副業を続ける3つのコツ

今、副業を始めたいと思っているあなた。
多くの人が「副業=今の生活に新しいタスクを詰め込むこと」だと考えますが、そんなに堅苦しく考えないでください。
それではすぐに疲れて、挫折してしまいますよ。
副業のポイントは、本業や生活の「スキマ時間」をうまく見つけてうまくやりくりすることです。
この章では、映画『パターソン』に学ぶ、忙しい毎日でも副業を続ける3つのコツを紹介します。
コツ① 「特別な時間」を確保しなきゃ!という考え方を手放す
多くの人は、副業のために「まとまった時間」を確保しようと試みて、失敗します。
本業で疲れている平日夜や貴重な家族サービスの時間がある週末に、2時間や3時間の作業時間を作り出すのは、現実的ではないからです。
まずはとっかかりとして、1日15分でもいいので、「スキマ時間」を有効活用しましょう。
例えば、通勤電車、昼休み、本業のちょっとした休憩時間など、「誰にも邪魔されない細切れの瞬間」を副業の時間に充ててみるとよいかもしれません。
「さあ、副業の時間を作ろう」と意気込まずに作業に取りかかれるので、精神的な負担もグッと軽くなるはずですよ。
コツ②副業で本業との心のバランスを取り、ストレスを減らす
もし、本業と全く関係のない副業に挑戦しようと試みてストレスを感じるなら、継続の難易度が上がる可能性があります。
しかし、好きなことだったらどうでしょう?
パターソンがバス運転手と詩という一見関係のない活動を両立できた理由は、なにより「詩作が好き」という情熱。
つまり、詩が彼の「心のバランスを保つ柱」になっていたんですね。
パターソンにとって詩作はきっと、日々の運転で溜まるストレスを解消し、心を豊かにする「最高の気分転換」。
この精神的な充実感こそが、本業を淡々と続けるエネルギーになるんです。
このパターソンの例からもわかるとおり、副業を継続するなら自分がやっていて自然に楽しめることを選ぶべきです。
そうすれば、本業のマンネリ解消にもつながり、気持ちよく仕事と両立できるはずですよ。
コツ③ 最初から「稼ぐこと」を目的とせず、まずは「楽しむこと」を優先する
副業を始めたばかりの頃に「今月いくら稼げた」という結果ばかりを追いかけるのは、モチベーション低下の元です。
最初から大きな収入を得られる副業はごくまれで、結果が出るまでに時間がかかります。
そこで、多くの人が不安や焦りを感じてしまうんです。
副業の目的を「好きなことへの時間の投資」や「新しい経験を得ること」に設定し直しましょう。
例えば、パターソンが詩を書くのは、収入や名声のためじゃなくて、彼自身の内面を満たすためです。
妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)からは、「詩を世に出すべき」と強く勧められていますが、彼はその誘惑に流されません。
まずは、「この作業をしている時間が楽しい」というシンプルな感覚を優先することこそ、副業を長続きさせるためのコツだと思うんです。
副業習慣を体に染みこませる3つの工夫

副業で最も難しいのは「始めること」ではなく「続けること」です。
疲れている日や気分が上がらない日に、どうやって作業を続けるか?そのための仕組みづくりが非常に重要になってきます。
映画の中でも、パターソンは毎日バスを運転する合間に規則正しく詩作を続けていました。
この章では、副業習慣を体に染みこませるためのちょっとした工夫について、取り上げます。
①「〇〇したら副業」というきっかけを設定する
副業の作業を始めるのに、毎回「よし、やるぞ!」と気合を込めていては長続きしません。
自然に行動に移すことが、大事です。
そのためにも、特定の習慣を「副業開始のきっかけ」としましょう。
例えば、「本業のパソコンを閉じたら、自分のアイデアノートに気になった言葉を書く」といった具合です。
このように、日常の習慣と副業をヒモづけることで、意識せずスムーズに作業へ移行でき、継続の難易度がグッと下がります。
ちなみに、私の場合は、「朝起きたらまずパソコンを立ち上げ、気になる記事を写経する」という習慣が、ライティング作業のきっかけとなっています。

②「サボってもいい日」をあらかじめ決めて罪悪感を取り除く
毎日完璧に副業をこなそうとすると、たった一日休んだだけで「自分はダメだ」と挫折感に陥ることがあります。
人間には必ず「やる気が出ない日」や「急な予定が入る日」がありますよね?
でも、そのたびに作業が中断したからと、そのまま挫折してしまうのは非常にもったいないことです。
そんな時のためにも、週に1回や月に数回など、あらかじめ「サボる日」を決めておきましょう。
ルールを作ることで、「今日は休んでも計画通りだ」という心の余裕が生まれ、休むことへの罪悪感を取り除いてくれますよ。
その結果、作業する日の集中力も高まり、効率よく継続できるはずです。
③「小さなご褒美」を設定して、脳に快感を与える
収入を目的としてしまうと、モチベーションが低下して挫折しがちです。
私たちの脳は、努力に見合った報酬がすぐに得られないと、その行動を避けようとする性質があるからです。
この傾向を、心理学用語で「現在バイアス(時間割引)」と呼びます。
報酬が遠い未来にある副業だからこそ、自分へのご褒美が欠かせません。
「今日の目標を達成したら〇〇」という、ささやかな「ご褒美」を前もって用意しておきましょう。
例えば、「今日のブログ記事の構成案が完成したら、ちょっと高いコンビニのチョコレートを食べる」「1時間集中できたら、好きな音楽を3曲聴く」といった風に。
この「作業→ご褒美」のサイクルを繰り返すことで、脳は作業を「快感を得るための行動」と認識し、自然に作業に取り組む習慣が生まれるんですよ
パターソンの「挫折と再起」から学ぶ3つの教え。 夢に邪魔が入っても終わりじゃない!

副業を続けるうえで、創作の核となるものや、これまで積み上げてきたものが予期せぬ形で失われる瞬間があるかもしれません。
この章では、自分の夢を壊された時に、失意の底から立ち直るヒントを映画の重要な場面から探ってみます。
1. 「失ったもの」にこだわらず、ゼロから再出発を受け入れる
劇中でパターソンは、いままで書き続けていた詩のノートを、愛犬マーヴィンによって食いちぎられてしまいます。
まさに、努力が水の泡になった瞬間です
しかし、パターソンは、それで怒り狂ったり、創作をやめたりはしませんでした。
なぜなら、 彼にとって詩作は「情熱」そのものだったから。
物理的なノートがなくなったからといって、その根本的な情熱が消えることはないのです。
例えば、副業で作成したデータが消えたり、アカウントが凍結されたりといった予期せぬトラブルが起こったとします。
それでも、「自分の中にある情熱やスキル」さえ残っていれば、またいつでも始められます。
そのマイナスを受け入れることこそが、再び立ち上がるための最短ルートです。
②誰かに夢を止められても、淡々と続ける強さを持てばいい
パターソンが愛犬にノートを破られたような「誰かから夢を止められる経験」は、時に自力で立ち直れないほどのダメージを受けます。
例えば私はかつて、職場で上司に夢を否定された経験があります。
「お前に文章なんて書けるわけがない、辞めてしまえ!」という不用意な言葉を投げかけられたんです。
その時、「なぜそんなことを言われなければならないんだ!俺はやりたいことを続ける!」という強い気持ちがムクムクと湧き上がり、その後、ライターの道を歩み始めました。
やりたいことがあるなら、パターソンが、バス運転手を続けながら詩の創作を続けたように、淡々と続ければいいんです。
他人の否定的な言葉に左右される必要なんてないですよ!
③「新しいノート」に書く最初の一行が再起の合図!
日本の詩人(永瀬正敏)との偶然の出会いが、詩のノートを失って落ち込むパターソンに再出発のきっかけを与えてくれます。
そのきっかけは、日本の詩人が彼にプレゼントしてくれた詩作ノート。
「白紙のページに広がる可能性もある」
日本の詩人の詩的な言葉に触発されたパターソンは、再び詩を書き始めます。
『その一行』という題名でつづられた再開の詩を。
パターソンは日本の詩人との出会いで、彼の内なる詩作への炎に再び光を灯したのです。
このシーンから学べることは、過去の失敗や否定的な言葉で挫折をした時、「誰かとの出会いや新しい環境で、もう一度やり直せる」ということです。
やりたいことがあるなら、過去の出来事にこだわらず、また始めればいいじゃないですか。
私の場合は、「Webライターとしてやってやろう」と決意し、Webという新たなフィールドを選んだことが、パターソンの新しいノートに最初の一行を書く行為でした。
あなたの最初の一行はなんでしょうか?
副業と本業の両立に悩んだら?「キャリアの棚卸し」で今後の方向性を決める

副業に熱中していると、「本業をどうすべきか」という根本的な悩みに直面することがあるかもしれません。
もし「本当にこの仕事を続けていていいのか」との迷いが消えなくなったなら、一度立ち止まってキャリア全体を見直す時なのかもしれません。
この章では、副業から見えてきたあなたの「情熱」と「経済的な基盤」をどのように考えていくべきか、今後のキャリアの考え方について取り上げます。
①創る情熱を「転職」や「キャリアアップ」に活かす
副業の楽しさを知ると、本業に物足りなさを感じるかもしれません。
こんな時は、「本業を辞める」のではなく、「副業を本業に変える」という考え方に切り替えてみてはいかがでしょう?
副業で湧き上がった情熱やスキルを新しい本業として活かせれば、収入アップと自己実現の2つの目標が実現できるはずです。
②「経済的な柱」を決めて、夢を支えるキャリア戦略を立てる
前節で取り上げたように、副業の情熱を本業に変えるのは一つの選択肢です。
しかし、「リスクを避けたい」「創作活動(夢)と収入源(本業)を分けたい」という人もいるでしょう。
パターソンが詩作を続けることができたのは、バス運転手という安定した本業があるからこそ。
夢や副業を長く続けるには、本業という経済的な土台の確保は必須です。
今後のためにも、あなたの夢を支える「経済的な柱」をどう作るべきか、中長期的な視点でキャリア戦略を立ててみるのもよいですね。
③客観的な意見が欲しいなら「プロのコーチ」に相談する
一人でキャリアの悩みや方向性を考えると、どうしても視野が狭くなりがちです。
あなたの経験や情熱を最も活かせる道を見つけ出すには、客観的なプロの目線が必要です。
自己分析だけでは解決できない「本業と副業のバランス」や「将来の方向性」に悩んだら、一度、キャリアコーチングサービスなどの専門家に相談するのも良いですね。
例えばキャリアコーチは、単なる転職先の紹介だけでなくあなたの強みを客観的に見つめ、最適な道筋を示してくれるでしょう。

情熱が、あなたを未来へ導いてくれる!
今回は、映画『パターソン』から学ぶ、副業の見つけ方や副業を継続する方法、夢が壊れそうになった時の立ち直り方や新たなキャリアの考え方などについて解説してきました。
- 副業は「情熱」と「苦にならない得意」から始める
- 1日15分など、スキマ時間に副業を溶け込ませる
- 「〇〇したら作業」という具体的なきっかけをつくる
- 情熱さえあれば挫折してもやりなおせる
- 迷ったらキャリアを見つめ直す
映画でパターソンが示してくれたのは、夢は特別な何かではなく、日々の小さな積み重ねから創り出されるものだということでした。
副業に壮大な計画は必要ありません。
あなたの「好き」という情熱を少しの工夫と小さな習慣で育てていけば、それは必ずあなたの未来へとつながります。
パターソンが毎日ノートを広げるように、あなたもまずは今日からわずかな時間でも好きなことをはじめてみませんか?
きっと何かが、見えてくるはずですよ!

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